取材ノート
「JAアワーより」
~五感で楽しむ10月の暮らし~
JAグリーン長野 生活課 田中弘美さん
秋が深まってきましたね。空気が染みわたり、朝夕はぐっと涼しくなってきました。今日のお話は『五感で楽しむ10月の暮らし』をテーマに、秋ならではの魅力をご紹介していきます。
まずはじめに『視覚(しかく)目で楽しむ秋』です。
10月と言えば、やはり紅葉、街路樹のイチョウやカエデが色づき始め、風に揺れる姿はまるで絵画のようですね。夕焼けの空も夏とは違い、どこか深みのある茜色。
日が暮れるのが早くなり、秋の夜長をしみじみと感じるこの頃です。お出かけの際は、是非空と木々に目を向けてみてください。季節が確かに移り変わっていることに気付けるかもしれません。
次に『聴覚(ちょうかく)耳で感じる秋』
秋の虫たちが奏でる音は、夏の賑やかな声とは対照的に、どこか静かで繊細です。リーンリーンと響く鈴虫の音色や、風に揺れるススキの音!夜、少し窓を開けて耳を澄ませてみると、自然が奏でる優しいBGMが心を癒してくれるはずです。また、秋祭りの太鼓の音も季節の風物詩です。
続いては『嗅覚(きゅうかく)香りで味わう秋』
金木犀の香りがふと漂ってくると、『あぁ、秋が来たんだな』と感じる方も多いのではないでしょうか。どこからともなく香るその甘い香りは、記憶と結びつきやすく、懐かしい気持ちにさせてくれます。また、焚火の香りや落ち葉が乾いた時の匂いも、この季節ならではですね。
そして『味覚(みかく)食べて楽しむ秋』
秋は食欲の秋とも言われるほど、旬の味覚が豊富な季節です。新米に
栗、さつまいも、梨、柿、ぶどう、りんご。
どれも自然の恵みをたっぷりと受けて育った、秋ならではの味です。特にこの時期の果物は甘みが増していてとても美味しいです。温かいお茶と一緒に季節の和菓子と頂くのも、秋ならではの楽しみ方です。
最後に『触覚(しょっかく)肌で感じる秋』
日差しが柔らかく風はひんやりと心地よい。カーディガンや薄手のシャツ、ストールなど、秋らしい服の素材もまた肌に優しく寄りそってくれます。
朝、布団から出るのが少しだけつらくなる季節。ふわふわの毛布や温かい湯たんぽの感覚がこれからは何とも幸せな気分にさせてくれますね。
五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)どれも私たちの暮らしをより豊かにしてくれる大切な感覚です。忙しい日々の中でも、少し立ち止まって、季節を感じる時間を持つことで、心にゆとりが生まれるかもしれません。
この10月、五感を使って秋の暮らしをめいいっぱい楽しんでください。
普段見過ごしていた何気ない風景、音、香りに新しい魅力を感じられることでしょう。