信州花暦 ( 葉ボタン )
園芸研究家 矢澤秀成さん
葉ボタン
2019.1月放送分
2019年に入り1ヶ月が過ぎました。
矢澤秀成さんに今年1年の目標を漢字一文字で表現していただいたところ『活』の文字を選ばれました。
人を活かす・活躍するなどの意味を込めて、今年も皆さんに精力的に花・植物の良さを広めていかれるそうです。
立春も近付き、暦の上では春になりますが、まだまだ寒い日が続きます。
この冬は暖冬傾向にありますが、積雪が少なく地面が乾燥しています。朝、霜柱ができても日中融けて水分が蒸発してしまいます。
晴れた日の日中、霜柱が融けたら植物にたっぷり水をあげてください。
また、雪が積もっていると植物は雪の下で寒さから守られた状態にあるのですが、雪がないと厳しい寒さを直に受けているので、不織布などをかけて寒さから守ってあげましょう。
葉ボタン
葉ボタンの花言葉は祝福です。
色鮮やかな植物が少なくなるこの時期、葉ボタンを育てていらっしゃる方も多いことと思います。赤や白の葉牡丹がありますが、白は寒さに弱く赤は寒さに強いそうです。
葉ボタンはキャベツと良く似ていますが食べても美味しくはないということです。
葉ボタンの栽培管理
比較的寒さに強い葉ボタンは信州の気候に合っているようです。
7月頃種蒔きをし、10月頃になると次第に色付いてきます。
秋に肥料をあげた後は特に手入れは必要ありません。
3月になると薹が立ち花が上がってきます。
そのまま花を観賞して楽しまれるのも良いと思います。
また、蕾を折ってコップに挿してみても良いですね。
別の楽しみ方として、そのまま花を咲かせず、蕾を折ると下から芽が吹いてきます。
1つの葉ボタンだったものが翌年の秋には5~6本に増えています。
これを踊り葉ボタンと言います。
葉ボタンは1年で終わってしまうと思っていらっしゃる方も多いと思いますが、育て方によっては踊り葉ボタンにすることで翌年も楽しむことができるのです。
矢澤 秀成さんからのメッセージ
春はもうすぐそこまでやって来ています。
庭の地面をよく観察すると、チューリップやクロッカスの小さな芽が出てきているかもしれません。これらの芽を踏んでしまうとダメになってしまうので、
地面をよく見て花をいたわりながら過ごしてくださいね。