犀南保健センター
今月はうつ病予防についてお話します。
春は寒暖の差や就職・進学などの環境の変化、人の入れ替わりもあり
ストレスを感じやすい季節です。
「うつ病」とは、脳のエネルギーが不足し、脳の働きに何らかの問題が起きた状態と考えられます。単に気分が落ち込んだ状態なのか、それともうつ病であるのかは、症状の程度や長さ、生活に支障があるかどうかで判断することができます。その現われ方は人によってそれぞれ異なります。
うつ病の発症のきっかけは様々です。その人自身の考え方や生活習慣、生活の中で起こるストレスなどが複雑に絡み合って発症すると考えられます。
「心が弱い人はストレスに弱いからうつ病になりやすい」と考える人がいるかもしれませんが、ストレスはそもそも「まわりからの様々な刺激によって心や身体に負担がかかった状態」の事を言います。親しい人との別離や失業などの環境の変化、病気など悲しい・つらい出来事がストレスになる事はわかりやすいと思います。しかし、それ以外にも昇進や結婚、進学や子どもの独立など、どちらかというと明るい人生の転機でもストレスとなります。つまり、人によっては思いもよらない出来事がストレスになるのです。
生活していくうえでストレスは必ずつきまとうものと考えられます。脳にエネルギーがある状態であればストレスにより負担がかかっても時間とともに回復します。しかし、過度なストレスやエネルギーがない状態では負担が回復せずに、心や身体への症状が出現します。そして悪化することで生活への支障が大きくなり、それがうつ病になるのです。
では、うつ病やその前段階でどのような症状が出るのでしょうか。主な症状としては「強い憂うつ感」が挙げられますが、これを抑うつ状態といいます。特徴としては「楽しみや喜びを感じない」「何か良いことが起きても気分が晴れない」「趣味や好きなことが楽しめない」などがあります。抑うつ状態の他には、不安を感じたり、焦ってイライラしたりという症状も良く見られます。また、からだの症状が出ることもあります。眠れない、食事がとれない、頭痛や肩こり、体の痛みやしびれ、下痢や便秘などの体調に変化が出てくることがあります。うつ病はこうした症状がほとんど一日中、2週間以上継続する状態を言います。早い時点で自覚できれば発症を防げる可能性も高くなりますので、当てはまる方は主治医や専門家にご相談ください。
しかし、うつ病の症状は生活習慣病の症状にも類似しており、日々生活している中ではなかなか自覚しにくいという点もあります。そこで、症状が自覚しやすく、うつ病に深く関係する食事と睡眠についてお伝えします。
偏った食事や栄養の不足がうつ病になりやすいということが注目されています。うつ病になると半数以上の方に食欲がなくなるという症状が現われます。何を食べても美味しいと感じられなくなり、食べる事に興味がなくなります。逆に甘いものばかり食べたり、過食に走ったりする場合もあります。
睡眠はエネルギーの充電です。「疲れているのに眠れない」となるとエネルギーは底をついてしまいます。不眠の症状がある人は無い人に比べてうつ病になるリスクが高いことが分かってきました。また、うつ病になると9割近くの人に睡眠の問題が症状として現われます。ほかの症状が現れる前、または気づく前に眠れないという症状で病院を受診する人も少なくありません。「寝つきに30分以上かかる」「途中で何度も目が覚める」「眠りが浅くなる」などの症状はありませんか?
睡眠・食事・運動などの規則正しい生活習慣をおくる事が脳のエネルギーを保ち、うつ病予防につながります。具体的には毎日朝日を浴びて生活リズムを整える。朝食は必ず食べる。野菜・肉・タンパク質などのバランスの良い食事を心がける。身体を適度に動かす。就寝前4時間のカフェインの多く含まれるものは控える。などです。自分が出来ることから取り組んでみてはいかがでしょうか。
こころが疲れてしまった時、苦しい時、何となく気分が乗らないとき、すっきりしない時・・・こんな方法で気持ちを切り替えてみましょう。今すぐできるリフレッシュ方法をお伝えします。
≪簡単リフレッシュ方法≫
まずは深呼吸です。大きく鼻から吸って、ゆっくり口から吐きましょう。緊張がほぐれ自然とリラックスモードになります。
続いて、意識して口角を上げましょう。笑いの感情は伴わなくても脳が反応して、こころを安定させるホルモンが増えます。
そして、しばらく目を閉じましょう。目からの情報をカットする事で脳を休めることができます。
そのほかにも、何かに一転集中して取り組む。
ストレッチや体操など身体を動かす。
大声で叫ぶ。
紙を破る。 ・・・などあります。
自分なりのリラックス方法を見つけられると良いでしょう。
一番のおすすめは、信頼できる人に話すことです。自分だけで抱え込まず、相談しやすいと思う人に自分の気持ちを話してみましょう。話していくなかで、自分の事・自分の考えを客観的にみることができます。そして、自分の気持ちが整理されて心の苦しさが軽くなります。
犀南保健センターでや長野市保健所では、うつ病をはじめとするこころの相談を受けています。また、生活習慣やバランスの良い食事についてなど、健康・食生活相談も個別で行っています。まずはお電話でご相談ください。


