犀南保健センター

　今月のテーマは『胃がんについて』です。


　がんは、日本人の２人に１人がかかる病気です。中でも胃がんの羅患率は男性１位、女性の３位を占めています。世界の中でも日本は胃がんにかかる割合が高く、毎年１０万人以上が新たに診断させています。


　胃がんが発生する要因としては、ヘリコバクター・ピロリ菌の感染、喫煙があります。また、食塩や高塩分食品の摂取が胃がん発生の危険性を高めると言われています。


　日本人の食事摂取基準では、１日あたりの塩分摂取量を男性は８ｇ未満、女性は７ｇ未満にすることが推奨されています。
　中でも漬物や加工食品など。塩分濃度の高い食品の食べ方には注意が必要です。味噌汁は具材を多くしたり、香辛料を使用して塩やしょうゆの使用量を減らすなど塩分を抑えることが胃がんの予防につながります。また、漬物は大皿盛りにせず、少しづつ小皿に盛り付けたりするなど、食事にひと工夫することも効果的です。

　そして、野菜や果物不足にならないよう、バランスの良い食事を心がけましょう。野菜は１日あたり３５０ｇ以上、果物も合わせた目安量は４００ｇ程度です。野菜は小皿５皿分、果物は１皿分が１日の目安量と言われています。
　野菜や果物にはビタミンＡ（βカロテン）、ビタミンＣなどの発がんを抑制すると言われている成分が豊富に含まれています。
　規則正しい食事を心がけ、食事の量は腹八分目にするようにしましょう。
　

　その他、節酒や運動、適正体重を維持することなど日頃の生活を見直すことが、がん予防につながります。


　近年は検診による早期発見・早期治療、医学の進歩によって、胃がんは比較的治りやすいがんと言われています。
　早期の段階では、多くは自覚症状がないので、年に１回検診を受け、早期の段階で胃がんを発見することが大切です。



　長野市でも胃がん検診を実施しています。
　今年度より検査方法や対象者が変更になっています。


　検査方法は２種類です。


　一つ目は胃部エックス線検査です。
　バリウムを飲み、体の位置を変えながら、Ｘ線写真を撮る検査方法です。
　対象者は今年度40歳以上の方です。犀南保健センターは、9月5日と6日に行います。乗り合わせ自転車等の配慮をしていただけるとありがたいです。


　二つ目は内視鏡検査です。
　長野市では、今年度新たに導入された検査方法です。
　胃に内視鏡を挿入し、内部を撮影しながら胃の粘膜の状態を確認します。内視鏡検査は医療機関での検査で、事前の申し込みが必要です。
　対象者は今年度50歳以上の偶数年齢になる人で、2年に1回受信ができます。


　同じ年度内に、胃のエックス線検査または胃内視鏡検査のどちらかひとつを受診することができます。
　詳しくは広報５月号と一緒に配布された「各種検診のご案内」をご確認ください。



　胃がんの症状は、進行していても全くあらわれないこともありますが、胃の痛み、不快感や違和感、胸やけ、吐き気、食欲不振、げっぷが頻回にでるなど、すでに気になる症状がある方は検診を待たずに、早めの受診が必要です。

　自分や家族の健康を守るために、ぜひ年に１回はがん検診を受けましょう。また、長野市国民健康保険加入者で今年度30歳以上の皆さん、後期高齢者医療制度に加入している皆さんを対象に、長野市国保特定健診、30歳代の国保検診、後期高齢者検診を実施しています。実施期間は9月30日（月）までです。まだ受信されていない方は、ぜひ実施医療機関へお出かけください。