信州花暦 (福寿草)
園芸研究家 矢澤秀成さん
福寿草
2022.2月放送
福寿草
立春を過ぎましたが、今年は雪が多く春は足踏みをしているように感じられます。
それでも、よく目を凝らしてみると、周りの植物が小さな新芽を出していたりします。
私たちに真っ先に春の訪れを知らせてくれる花と言えば・・・キンポウゲ科の『福寿草』です。
お正月にも春のおめでたい花として飾られますが、福寿草の黄色やオレンジのビタミンカラーは、私たち日本人に元気を届けてくれているようです。
福寿草を育てるのは、それほど難しくはないのですが、購入してから1年間はしっかり管理してあげる必要があります。
元々、福寿草の根っこはとても長いのですが、販売している福寿草は一度根っこを短く切られてしまっているので、日当たりの良い場所に植え、夏は腐葉土をかけるなどして地面が乾燥しないように保つことが大切です。日陰に植えてしまうと絶えてしまうこともあるので植える場所にも気を付けましょう。
購入後、1年過ぎてしまえば後はそれほど手をかけなくても増えていってくれます。
春を告げる花には、福寿草の他にクリスマスローズやセツブンソウがあります。
クリスマスローズは育苗家が色々な新種を作っています。多弁咲きで花弁にふちがあるものなど・・・とても高価なものもあるので、インターネットで調べてみるのも楽しいですね。
セツブンソウは昨年・一昨年あたりは暖冬だったため、花期がとても短く終わってしまいました。
今年の冬はとても寒かったので、じっくり2週間ぐらい楽しめると良いですね。
群生しているところでは、上から見るだけではなく、腹ばいになって(角度を変えて)下から見上げると上には青空が広がり、コントラストがとても美しいので、皆さんも機会があったら試してみてください。
≪ 園芸作業 ≫
3月に入っても、まだドカ雪が降る可能性があります。
植物の雪囲いはまだ取らずに残しておきましょう。
庭の木や植物に雪が積もってしまったら、できるだけ早く払い落としてあげましょう。
矢澤 秀成さんからのメッセージ
コロナが流行っており、みんな大変な時ではありますが、雪の下でじっと春を待つ植物のように・・・
もうしばらくこの状況に耐え、暖かな春を待ちましょう!