取材ノート
「JAアワーより」
~髪の毛をキレイに保ち、
見た目年齢の若返りを~
JAグリーン長野 生活課 大日方瑞穂さん
今月のJAアワーは、『髪の毛をキレイに保ち、見た目年齢の若返りを』をテーマにお話しします。
髪の毛の美しさは見た目年齢に大きく影響を与えます。年代を問わずきれいな髪でいたい人は多いのではないでしょうか。髪の状態はヘアケアの方法や生活習慣、年齢などで変わります。そのため、パサつく、広がる、コシがないなど髪の悩みは人それぞれです。肌と同じように髪も年齢を重ねるごとに衰え、ハリやコシをなくしツヤを失ってしまいます。肌はトラブルがあってもケアすることによって、ある程度の回復が見込めますが、髪は自己補修ができません。なぜなら、髪は固くなり角化した細胞、つまり死んでしまった細胞が集まってできているものだからです。髪の中でも深い毛根部分だけは生きているため、分裂して伸びてきます。しかし、細胞は頭皮に出てくる段階で固まってしまうのです。髪の伸びている部分はすでに死滅しているため、大きなダメージを受けてからケアしても、ツヤのある綺麗な状態に戻ることはありません。そこで、ダメージを受けないように予防することが大切なのです。
ただ髪や頭皮の状態は、年齢によって異なります。髪をキレイに保つためには、加齢による変化の状態に合わせて、ケア方法を変えることが必要です。
まず、世代別にどのようなトラブルがあると思いますか。
若い世代の20代くらいの髪のトラブルは、パサつきや枝毛・切れ毛などの痛みが多くみられます。これは、パーマやカラー、ヘアアイロンなどによるダメージが原因になっていることが多いです。髪のパサつきは、毛髪内部から栄養や潤いが流失して潤いを失っている状態です。また、枝毛や切れ毛は、一度できてしまうと直すことはできません。毎日こまめに髪のケアを行って髪が受けているダメージを取り除き、症状の悪化を防ぐことが必要です。
30~40代になると、外部からの刺激に加え、老化が原因で髪のトラブルが起こることが増えてきます。年を取ると、肌は衰えてシワやたるみができるものです。それと同じように、頭皮も衰えます。衰えた頭皮は新陳代謝が低下して血行が悪くなり、毛穴に充分な栄養を届かせにくくなります。すると、髪が細いままで成長しなかったり、ハリやコシを失ったり、乾燥してパサついたりするのです。また、頭皮がたるんで毛穴がゆがむことで、生えてきた髪がうねったり、くせ毛になったりすることもあります。
そのため、30歳を過ぎると、すでに生えている髪をケアするだけでは不十分です。これから生えてくる髪の土台となる頭皮もケアすることが大切になりますので、肌に優しい低刺激のシャンプーを使うことや、頭皮マッサージを行って血行を良くすることが大切です。
50歳を過ぎると、パサつきやうねり、ハリやコシの無い状態などに加え、白髪や薄毛も多くみられるようになります。50歳以降の髪のトラブルのほとんどは、頭皮の状態が原因です。女性は50歳前後で更年期に入り、女性ホルモンの分泌量が減ります。女性の体には、女性ホルモンだけではなく、男性ホルモンも存在しています。女性ホルモンが減少すると、相対的に男性ホルモンが優勢となり、薄毛やひどい抜け毛の原因となるのです。トラブルを予防・軽減するためには、生活習慣を整える、栄養バランスの取れた食生活を送る、紫外線対策をきちんとするなどの、基本的な対策に加え、育毛剤もケアに取り入れると良いでしょう。
世代別に様々なトラブル原因がありますが、それらの予防をすることで、髪をキレイに保つことができます。
まず、枝毛の予防策です。枝毛とは、髪の先が縦に裂けて枝分かれしたようになった状態の事で、主に外部刺激によるダメージによってできます。髪は、ドライヤーやヘアアイロンの熱、ブラッシングの摩擦、濡れた状態でのこすれなど、何らかのダメージを受けると、表面のキューティクルが剥がれたり欠けたりしてしまい、枝毛の原因につながります。枝毛のもっともよい予防策は、美容室で毛先をこまめにカットすることです。髪が伸びて長くなるほど、毛先には栄養が届きづらくなります。すると、毛先が痛んで枝毛ができやすくなってしまうので、美容室でプロに傷んだ部分をカットしてもらえば、枝毛の無い綺麗な状態が保てるでしょう。また、お家で予防をする方法は、トリートメントやヘアオイルをつけるのが良いでしょう。トリートメントやヘアオイルは髪の表面を包み込んでキューティクルを剝がれにくくし、外部刺激によるダメージから守ります。
次に、切れ毛の予防策です。髪が途中でぷつぷつと切れてしまった状態を切れ毛と言いますが、切れ毛の原因は主に、パーマやカラー、栄養不足、ダメージの蓄積です。予防するためには、生活習慣の改善が大切です。良質な睡眠を取り、栄養バランスの取れた食生活を心がけましょう。
次に髪のパサつき原因は、栄養や水分の不足です。髪の洗い方や乾かし方がよくなかったり、乾燥や紫外線対策をしていなかったりして、髪に一定以上のダメージを与えてしまうと、毛髪内部の栄養や水分が流失してパサつきやすくなります。また、偏った食生活や過度のダイエッ
トによる栄養不足、睡眠不足といった不健康な生活も要因として挙げられます。パサつきの予防対策も切れ毛の予防対策と一緒で、生活習慣を整え、ストレスをためないようにしましょう。また、乾燥や紫外線対策も行いましょう。
最後になりますが、髪をキレイに保つには、生活習慣や日々のケアが大切です。髪はすでに死んでいる細胞の集まりですので、傷んでしまうと自己修復することはできません。髪をキレイに保つためには、傷まないようにケアすることが大切です。年齢によっても、髪や頭皮の状態は変わります。生活習慣を整えるとともに、年代別にふさわしいケアを行うようにしましょう。ただ、髪のダメージがひどい場合は、自力で頑張ってもあまりよくならないこともあります。その時は、髪のエキスパートである美容師さんに相談してみると良いでしょう。
なかなか続けられない人も、習慣づけることで日々のケアが当たり前になり、年を重ねても、見た目年齢が若いと言われるよう、一緒に頑張りましょう。