取材ノート
「今月の健康」
~ 年に一回、体の点検!健診のすすめ
犀南保健センター
暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
今日は、長野市で行っている健康診査についてお話します。
長野市では国民健康保険加入者で今年度30歳以上の方、後期高齢者医療制度に加入している方を対象に、5月10日から30歳代の国保健診、長野市国保特定健診、後期高齢者健診を各医療機関で実施しています。
この健診は、身体計測、血圧測定、尿検査、血液検査、心電図検査などにより、主に生活習慣病や、生活習慣病の予備軍になっていないかを判断するための大事な健診です。
高血圧症や糖尿病、脂質異常症、痛風などの生活習慣病は、生まれ持った体質に加え、食事や運動、働き方、睡眠、飲酒やたばこなど長年の生活の積み重ねによって現れてくる体の状態です。
血圧や血糖値、血中の脂質などが高い状態が続くと血管の中で炎症を起こしたり、血管の壁を傷めます。傷み続けた血管はやがて固くなり、動脈硬化という状態を引き起こします。更に、肥満になると、大きくなった内臓脂肪が出す悪玉サイトカインという物質が血管の中で炎症をおこします。
動脈硬化により血管が破れやすくなったり、つまりやすくなり、脳梗塞や脳出血、心筋梗塞などの重大な合併症を引き起こすことがあります。
そのため、自覚症状がないうちから身体の変化に気づき、病気を予防するために、健診を受けることをおすすめしています。
体重や血圧、血糖、コレステロールなどが『ちょっと高め』のうちから、生活習慣の改善に取り組むことで、脳血管疾患や心疾患の発症予防になります。
長野市の令和6年度の各種健診実施期間は5月10日から10月15日までです。対象となる方には、4月下旬に青色の受診券をお送りしていますので、ご確認ください。
実施医療機関は受診券に記載してあります。前もって予約が必要な医療機関もあるので、お問い合わせの上、受診をお願いします。
終了間際の9月になると、医療機関が大変混雑しますので、早い時期の受診をお勧めしています。
医療機関に通院して治療している方も、健診を受診できますので、かかりつけ医にご相談ください。
なお、長野市国民健康保険加入者の35歳以上の方と後期高齢者医療制度に加入している方で、人間ドックを受診予定の方は、受診料の一部補助が出ます。ご希望の方は、各支所にお問い合わせください。
ただし、同じ年度内に健診と人間ドックの重複受診はできませんのでご注意ください。人間ドックの補助券は年間を通して発行が可能です。
社会保険に加入している方や、その扶養を受けている方は、保険者が実施する健診を受けるようになります。まずは、ご自身の加入する医療機関にご確認ください。
健診を受けた後は結果を確認しましょう。生活習慣病の予防や改善といっても、年齢や健康状態によって一人ひとりの取り組みの仕方は異なります。長野市(保健所健康課)では、保健師・管理栄養士が健診の結果からその方に合った生活のしかたを一緒に考え、みなさまの健康をサポートしたいと考えています。保健所や保健センターで定期的に健康食生活相談を開催していますので、お気軽にご利用ください。
また、長野市国保や後期高齢者医療保険制度にご加入の方には、受診結果をもとに保健師や管理栄養士がご自宅に訪問することがあります。
『自覚症状がないから大丈夫』『まだ若いから大丈夫』と思っている方も、『病院にかかっているから大丈夫』と思っている方も、年に1度は健診を受け、ご自身の身体の状態を確認してみてはいかがでしょうか。